as ofの意味とその使い方
ビジネスの場面でよく使われるas ofですが、文脈と文法上の使い方によってon(あるいは、at)とsince、そしてfromの意味になります。そのため、使い方を誤ると意味が曖昧になり読み手に誤解を与える可能性があるので注意が必要です。
as ofの基本ルール
as ofの解釈は次のステップで行います。
- as ofが使われている文や節で完了形が使われていればsinceで解釈
- as ofが使われている文や節の動詞が状態を示すのであれば、fromで解釈
- それ以外の場合、onかatとして解釈
以下の例を見てみましょう。
as ofの意味を判別する上でまずはas ofが使われている文や節で現在完了か過去完了が使われているかどうかを見ます。大体の場合、完了形の場合であればas ofはsinceの意味で使われていると見て問題ないです。
それ以外の時制の場合は使われている単語の意味で見るしかありません。たとえば、上の例文のenter into forceは「効力が発揮される」という意味ですが、この意味に「〜から」などの範囲を示すfromで解釈すると少し違和感があります。なので、enter into forceが使われている例文でのas ofはonを意味するのだと判断できます。
一方、will be effectiveが使われている節では、「有効になる」状態は「5月10日」だけではなくそれ以降も続くはずなので、ここでas ofをonと解釈するとやはり奇妙な感じがします。そのため、ここではas ofはfromとして解釈できます。
as ofの曖昧さ
このように、as ofは扱いが難しいのでライティングでas ofを使いたくなったときは注意したほうがいいです。たとえば、以下のような曖昧さを感じさせる例を見ています。
この例の場合、完了形が使われていないので、おそらくonかfromの意味として扱うのが文法上妥当なのですが、fromとして扱おうとするとpurchaseという動詞によって範囲で解釈するのに違和感があります。かといって、onとして扱った場合、生産工場の能力がどれだけなのかわかりませんが、2020年4月8日の一日で3,000万枚のマスクを生産したことになり、個人的には信じがたいです。また、2020年4月8日以降3,000万枚を生産したのであれば完了形にしてほしいですし、2020年4月8日時点ですでに3,000万枚生産していたのであれば、過去完了などで他の文や節と一緒に表現してほしいです。
まとめ
as ofはsince、on(あるいは、at)、そしてfromで解釈できます。もし、文書を読んでいるときにas ofに出くわしたら、上に書いた解釈のルールを思い出して書き手の意図を正確に汲み取れるようにしておきましょう。一方、文書を書くときには誤解を与えないよう注意しましょう。as of自体の使用を避けることも視野に入れておきましょう。